ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
「まあ、それは置いといて、ご飯、食べれてないみたいだけど、やっぱり食欲ない?」

そう言った久翔先生にコクンと頷くと、今度は穂南先生が、私に近寄る。

「うーん、今日は少なめだから、頑張って欲しいんだけどな……。これでも多いなら、明日はメニュー変えて、もう少し量を減らしてみようか。」

穂南先生は、なにやらブツブツといいながら、メモをとっていく。

それから、メモを白衣のポケットにしまうと、今度は

「ちょっと、お箸借りるよ」

そう言って、ご飯を細かくわけていった。

「よし。じゃあ、これだけ。今日はこれだけでいいから食べてもらえないかな?」

小分けにされたご飯を小さなお皿の上に乗っけられて、私は、箸を持つ。

「吐いちゃったら、今日はそこまででいいから、ちょっと食べてみて?まだ、食べれるようなら食べてね。朱鳥ちゃんの食べれる具合によって、またメニューも考えてみるから。」

恐る恐る箸を口に運ぶ。

パクッと食べると、口の中に美味しい味がした。

けど、飲み込むと、お腹の中がグルグルとし、吐き気のようなものが来る。

ウッ

と、手を急いで口元に当てると、先生は、急いで、私に吐く用の桶をくれた。

私は、少し涙目になりながら、しばらく吐き続けた。

当たり前の出来事が…ご飯を食べることすら……できないなんて…
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