ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐

その日の昼

ｺﾝｺﾝｯ

ドアがノックされ、入ってきたのは楓摩と穂南先生。

「朱鳥、ご飯持ってきたよ。ちょっとでいいから、一緒に頑張ろ」

楓摩が持ってきたお盆には、お粥とゼリーが乗っている。

「朱鳥ちゃんが、食べやすそうなもの選んできたからね。これなら、朝のよりかは食べれるんじゃないかな。」

そう言われて、私は少しだけお粥を口に入れる。

さっきよりも、食べやすい。

お腹のグルグルがあんまりないから、まだ食べれるかも

「どう？まだ、食べれそう？」

私は穂南先生に向かって小さく頷く。

「大丈夫そうです…ありがとうございます」

すると、穂南先生の表情はパッと明るくなって、それから小さく微笑んだ。

「よかった」

穂南先生の隣では、楓摩も少し嬉しそうな表情をしている。

私も、"食べれた"という事実に、嬉しくなった。