ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
ある日

いつも通り、朱鳥の世話をしていると、ふと、ベッド付近の床に小さなメモ用紙が落ちているのが目に入った。

なんだろう?

そう思って、俺は、それを拾い上げてみた。

すると、そこには

"私がやりたいこと
①生きる
②病気を治す
③家に帰る
④家族でまたお出かけする"

震えた字でそう、書いてあった。

俺は、それを見て、胸が締め付けられた。

グッと涙が出そうなのを堪える。

朱鳥がやりたいこと

それは、普通の人からすれば実に当たり前のことだった

毎日を生きて

毎日健康に過ごす

毎日家に帰れて

休日には家族と出かける

朱鳥が望んでいたのは、そんな当たり前のことだった。

逆に言うと、朱鳥にはその"当たり前"が叶っていなかった。
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