ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
次の日

昨日よりは熱は下がったものの、まだ少し具合の悪そうな朱鳥。

…でも、今日はフライトの日。

行きは、念の為に主治医である久翔も着いてきてくれるらしい。

俺は、寂しげに俺にくっついてくる朱鳥の頭を撫でた。

「朱鳥、頑張ってね。」

そう言うと、朱鳥は小さく頷く。

それから

「……待っててね」

と か細い声で言った。

俺は、朱鳥をギュッと抱きしめた。

「ずっと待ってるから。元気になって、戻ってきてね?俺は、ずっと待ち続けてるからね」

そう言って朱鳥の頭をもう1度ポンポンと撫でてあげると、朱鳥はついに両目からポロポロと涙を流し始めた。

「泣かないで~、大丈夫だから。きっと、朱鳥なら大丈夫。寂しいけど、それもすぐ終わるよ。朱鳥なら乗り越えられるから」

そう言って、泣き続ける朱鳥を俺はひたすら慰め続けた。
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