ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐

ホームシック

治療が始まって三日目

まだ1週間の治療の折り返し地点

なんだけど……

「はぁ……」

体中を支配し続ける辛さに、私はかなりのダメージを受けていた。

これも、生きるための試練…なんだろうけど

あまりの辛さに一日中涙をこぼし続ける。

辛さのせいでなかなか眠りにつくこともできない。

寝ても、30分事に目が覚めて、また辛い思いをする。

そんなことが3日続いたせいか、私はずっとイライラして、不安になって、寂しくなって……

と色々な強い感情が心を駆け回っていた。

あんなに頑張ったのに、全然よくならず、まだ辛い思いをしないといけない現状にイライラして、自分の無力さに悲しくなる。

どうせ、こんな辛いことを頑張っても、また再発するんじゃないか、良くならないんじゃないかという不安。

そして、1番心に重くのしかかる寂しさ。

これから先は長いのは知っているのに、広い病室で自分だけがポツリといる、そして、日本ではない遠いアメリカにいる……ということに大きな寂しさを覚えた。

胸が苦しくなって涙が溢れる。

"楓摩に会いたい"

この3日で何回そう思ったか……

楓摩に会えない

それは私から、"楽しみ"と"安心"という大切なものを奪ったようだった。

"楓摩に会えるから頑張る"

頑張ってもまだしばらく会えない

"楓摩がいると安心できる"

楓摩がいないと不安で心が苦しい

「……家に…帰りたい………………」
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