ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
その後も、楓摩は、悲しそうな顔で私の頭を撫でたり、ぼんやりとしている。

私は、そんな楓摩の手を少しだけ握り返した。

すると、楓摩はちょっと驚いて

「ん、どうした?」

そう言って、微笑みかけてくれる。

「……楓摩、大丈夫?」

きっと、楓摩は予想外の反応だったんだろう、凄い驚いた顔してる。

「俺は、大丈夫だけど……?」

そう言うけど、私からしたら大丈夫じゃなさそう。

「楓摩、落ち込まないでね…?熱出たのは、楓摩のせいじゃ…ないから……」

そう言うと、楓摩はより驚いた顔をしてから、困ったように笑った。

「朱鳥には、お見通しかな」
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