ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
「大丈夫だよ。ゆっくり深呼吸して。このままじゃ、もっと苦しくなっちゃうよ…」

俺は、朱鳥の背中を撫でながら、過呼吸を治すように声をかけていく。

「安心して大丈夫だからね。力抜いて、ゆっくり呼吸してごらん」

そう言って、起こしていたベッドを倒していく。

「大丈夫、大丈夫」

そう、しばらく声をかけ続けていくと、いつの間にか、朱鳥は眠りについていた。

サラサラの髪の毛を少し撫でる。

「頑張れ……」

そうボソッと呟いてから、俺は病室を出た。
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