ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐

北斗side2

少し安心したのか、何も言わず、ホロホロと涙を流す朱鳥さんの背中をそっと撫で続ける。

今日は、カウンセリングは中止かな。

まあ、こんなこと、よくあることなんだけどね。

患者さんが自ら来てくれる事の方が珍しい。

中止なんて、日常茶飯事。

それでも、焦らずゆっくり患者さんのペースに合わせてあげることで、徐々に患者さんは心を開いてくれるし、心の状態も安定する。

だから、今日は、落ち着いたら、普通に日常会話をすることにしよう。

夕方からのカウンセリングだったから、終わる時間頃に楓摩が迎えに来るって言ってたし、少しでも話せたら、充分だ。
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