ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
「…………そ…れで…………………」

思い出して話しているうちに、最初はまだ耐えれたけど、どんどん呼吸が苦しくなっていくのがわかる。

「…おじさん……が…………」

「……朱鳥ちゃん。すごい苦しそうだし、1回休憩入れよっか?」

コクン

そう頷くと、両目からポタポタと一粒ずつ涙が零れた。

「よしよし、頑張ったね。ありがとう。1回、今の嫌なこと、全部忘れよっか。目をつぶって。手を胸に重ねて。」

言われた通りに目をつぶり、手を胸に重ねる。

「そのまま、大きく深呼吸。吸って…吐いて……吸って…吐いて……」

北斗先生の言うリズムに合わせて呼吸をする。

「楓摩の顔を思い浮かべて。何をしたいか考えみて。」

楓摩を思い浮かべて、やりたいこと……ハイキングをしたいって言うのを思い浮かべる。

「それは、とっても楽しくて、疲れも全部吹き飛んじゃう。楽しい感じイメージして。」

私も、楓摩も、葉月も柚月もみんなが笑って、楽しくサンドイッチを公園で食べる。

その後は、大きな噴水で葉月と柚月ははしゃいじゃって、服もビチョビチョ。

けど、すっごく楽しそうな笑顔。

「はい。これで少しは楽になったかな。呼吸も落ち着いたし。大丈夫だね。」

コクン

「ちょっと待ってて、今飲み物取ってくるから。」
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