ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
「…………寝たくない…」

家に帰ってきて、朱鳥も疲れてるだろうからって寝室に連れて来らこの言葉。

「どうして?今日疲れたんなら早く寝よう?」

「……今日は…なんか…………嫌な夢見そうな気がして怖い……」

そう言って、朱鳥は少し涙目になって俯く。

「そっか。じゃあ、今日くらいは夜更かししてみる?葉月と柚月も寝たし、一緒にリビングでテレビでも見ようか?」

「……うん…!!」

少し嬉しそうな声の朱鳥の頭を撫でてから俺たちは寝室を出た。

無理に寝かせて、悪夢を見てよりPTSDが重くなるよりは、少しでも楽しいことをして不安を取り除いてあげた方がいいのかもしれない。

朱鳥の笑顔を見て、そう確信した。
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