ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
結局、その日俺が眠りについたのは午前4時だった。

朱鳥は3時頃にやっとウトウトしてきて、眠ることが出来た。

睡眠時間が短くなるのは、普段ならキツいけど、今日はなんだかそんな気がしなかった。

久しぶりに二人きりでゆっくり過ごすことが出来た時間だった。

なにか、特別なことをした訳ではなく、ただただ普通の人が休日にのんびりするように、映画を見たり、貯めていた録画を見たりしただけ。

俺は職業柄、休日も完璧に休日として休めることは少なく、家に帰ってきても、最低限のことをしてすぐに寝てしまうから、ここまで長い時間ゆっくり出来たのは数年ぶりだな。

朱鳥と出会った頃…それ以来かな……

朱鳥も、昼間はカウンセリングに言ったり、体調が悪い時は病院にいたりして、家に帰ったらすぐに寝てしまう生活が続いていたから、久しぶりに本当に心の底からリラックスできた時間が取れたと思う。

事実、家に帰ってきた時は少し浮かない顔だった朱鳥だけど、寝る時は本当に幸せそうな顔をしてぐっすりとした眠りについた。

寝てからしばらく、様子を見ていたけど悪夢も見ないようだったから、俺も安心して眠りにつくことが出来た。
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