ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
次の日

朝起きて、朱鳥の顔を見ると、朱鳥はまだ赤い顔をしていた。

熱、まだ下がらないみたい。

そっと体温計を取って、熱を計る。

ピピピピピッ♪

ピピピピピッ♪

38.3

昨日よりはだいぶ下がったな。

この調子なら今日か明日には、下がるだろう。

そう思って、少し安堵の息をつく。

俺は、朱鳥の頭を撫でてから朝ごはんの用意をすることにした。

眠い目をこすって、体を起こす。

そして、そっと寝室を出る____はずだった。

けど、俺はその場に引き止められた。

後ろを振り返ると、少し涙目で俺の服の裾を握っている朱鳥。

「おはよ、朱鳥。」

「…………楓摩、いっちゃ、やぁ」

「大丈夫だよ。俺はどこにも行かない。朝ごはん作るから、一緒にリビング行こっか」

そう言うと、朱鳥はコクンと頷いてから俺に抱っこをせがんだ。

「よいしょ、相変わらず朱鳥は軽いねー。」

そう言いながら、朱鳥をだっこして、今度こそ寝室を出る。

ソファに朱鳥を下ろしてから、カーテンを開けると眩しい日差しが差し込んできた。

今日は晴れ

とてもいい天気だ。
< 359 / 418 >

この作品をシェア

pagetop