ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
不安な気持ちが消えないまま、時間はすぎてお昼になる。

昼食が運ばれてきて少しした頃に楓摩が来てくれた。

「朱鳥、調子どう?」

「……具合悪いとかはない」

「………………やっぱり、不安?」

コクン

私は何も言わずに頷いた。

「だよね…俺も、正直、すっごい不安…………。俺は、朱鳥にも赤ちゃんにも、元気でいて欲しいからさ」

そう言うと、楓摩はそっと私を抱きしめてくれた。

「でも、俺はきっと大丈夫って信じてる。……そうじゃないと、キリがないからさ。きっと大丈夫。赤ちゃんは、何も無かったみたいに元気に産まれてきてくれるって信じてる。朱鳥もいっぱい不安だと思うし、負担にもなると思うけど、できるだけそばに居るから。…今までも、そうやって乗り越えてきたでしょ?だから、大丈夫」

なんの確信もないけど、その言葉はやけに説得力があるように聞こえた。

楓摩とならきっと大丈夫

そう自分に言い聞かせることにした。
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