ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐
「あ"ぁぁぁぁ!!」

叫ぶような泣き声が胸を痛める。

「柚月~、ごめんねー、ちょっと我慢してね~」

今は診察の途中。

簡単な診察は、終わりインフルエンザの検査をしている。

だけど、鼻から綿棒を入れてやるあの検査を柚月はとても嫌がり、泣き叫ぶ。

私は、柚月を抑えて、楓摩が検査をしてくれているんだけど、やっぱり胸が痛い。

「あと、ちょっとだからねー。大丈夫だよー」

「あぁぁぁ…ぅ……やぁ!!」

「よしよし、もう終わるから…………はい、終わり。もう痛くない。大丈夫だよ。」

「やあぁぁぁぁ」

検査は終わったものの、柚月はグズッた様子で、泣いたまま。

「まんまっ、まんまぁぁ」

「はいはい、大丈夫だよー。もう何も無いでしょ?大丈夫大丈夫。」

私は、グズる柚月を抱っこして、あやす。

「ごめんね、柚月。検査結果出たら、薬も出せるし楽になれるからね。」

楓摩は、悲しそうな顔でカルテを記入する。

「ごめんね、痛かったね…」

そう言って、楓摩ほ柚月の頭を優しく撫でた。

「ぁぅぅ…」

柚月は、徐々に泣き止んできて、それからグッタリとした。

「泣き疲れちゃったかな………検査結果今出るから、ちょっと待ってね」

私は、柚月を抱っこしたまま、楓摩の手元をジッと見る。

楓摩は、検査薬に柚月から採取した物をつける。

それから、少し検査薬を振って、それを除く。

「あー、これ、インフルエンザかな……陽性出てるね…熱も高いし少し心配だね…………」

楓摩は、そう言いながら、またカルテを記入して、それから結果などを眺めてうーんと悩んでいる。

「柚月、ちょっと入院する?」

そう言われて、私は驚く。

「入院?入院するほど、悪いの?」

そう言うと、楓摩は小さく笑って首を横に振る。

「心配しなくても大丈夫だよ。念のため。念のため入院して様子見ようかなってさ。朱鳥も、葉月の面倒も見ないといけないのに、柚月の看病までするの大変でしょ?だからさ、熱下がるまで入院しよ?」

私は、少し考えてからコクンと頷いた。
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