キラキラと輝く失意の世界で君を恋う

ーーー

「落ち着いた?」

かえちゃんの部屋に招いてもらって。

温かい紅茶を振舞ってもらって。

興奮した私の背中をさすってくれるかえちゃんは、やっぱり酷く男前だ。

「うん」

「うん。じゃあ、どうする?何から聞いたらいい?」

どうしよう。

勝手に押しかけて、勝手に頼って。

なのに私は、そもそものスタートからかえちゃんに話していない。

「うん。じゃあこうしよう。

まずは私が話していい?」

「お願いします」
< 334 / 428 >

この作品をシェア

pagetop