キラキラと輝く失意の世界で君を恋う

「合鍵を貰った日、あったじゃん?

あの日ね、初めていっちゃんに『好き』って言ってもらえたの。

いままでは「可愛い」とか「いいね」とかそんなのばっかだったのに……。

初めて『好き』って。そう、はっきり言ってくれたの」

可愛いから好きに変わって、私は受け入れられたんだと思った。

思おうとした。

「だから、やっと私の魅力に気づいたのかって思った。

ああ、とうとういっちゃんと結ばれる時が来たんだって思った」

思いたかった。
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