キラキラと輝く失意の世界で君を恋う

「なんかさ、お腹を満たせてくれるのはもちろんなんだけど。

その湯気とか。匂いとか。体に染み込む感じとか。

ありがたくない?ありがたいんだよ。

だって、かえちゃんママのおうどんのお陰で、私はなんだか穏やかだよ。

落ち着いたよ。整理がつきそうだよ。

ごめん……やっぱまだ整理はつかないや。

でも、なんだか気持ちが柔らかくなった気がするよ」

「由の言葉は分かりづらい」

言いながら、かえちゃんが笑う。

こっちは真面目に話してるんだと。

真剣なんだと思うけど。
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