キラキラと輝く失意の世界で君を恋う

むしろ挨拶を待つなんて大人のくせに律儀すぎるってもんだ。

一月一日の神社はものすごく混んでいた。

長蛇の列を家族揃って並んだ。

いっちゃんと行ったパンケーキ屋さんよりもたくさんたくさん並んだ。

やっと目の前に現れたお賽銭箱に、私は奮発して百円を投げ込んだ。

その百円で、お父さんとお母さんの健康。

お姉ちゃんといっちゃんの幸せ。

その二つを祈った。
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