【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「しょうがないなー...」と流の部屋にパンツを取りに行く。
同い年の男の人の部屋ってだけでも緊張するのに
パンツ取れとか、流ってばほんとムカつく。
タンスの中に綺麗に並んでるパンツを適当に取って
脱衣場に行くと、シャワーの音が聞こえてきてドキドキした。
見てない...
パンツの柄がだっさいハート柄なんて知らないし見てないよ、うん。
「りゅ...りゅう、カゴに入れとくね」
「ああ、ありがとなムギ。
次も頼むぜ」
「...絶対やだ」
次はないよバカ流。
私はあなたのお母さんかって。
流のせいで課題する時間が削られちゃった...
自分の部屋に戻って、また黙々と課題を進めていると。
「ムギぃー、お前さっきからなにやってんの?」
お風呂から上がった流がノックもせずに部屋に入ってきた。
いきなり横から顔をヌッと出してきたから驚く。
「わっ...!」とびっくりしてイスから落ちそうになる私なんかお構い無しに、机の上に置いてある課題のプリントを手に取る流。
「お前、こんなつまんねー事に時間使ってんの?
もったいねー」
いや、誰のせいよ、誰の。