【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「紬ってば、いつの間に好きな人出来たの!!??
もう早く相談してよー水くさいなー!!」
「いや、だって梓の知らない人だし。
それに圭のこともあるから...」
「どうでもいいよそんな事。
せっかく圭を忘れられたのに、それに囚われ続けても意味ないでしょ?」
「それも...そうだよね...」
恋バナとなると、めっちゃくちゃ食いついてくる梓は、ただ聞いてるだけじゃなく、意見してくれるからとっても有難い。
梓の存在は私にとって流と同じくらい大きい。
この子が親友でよかったなー...って
改めて思います。
「今度ちゃんと紹介してねっ!
紬の好きな人」
「うん、紹介する...
でも惚れちゃダメだよ?」
「うわっ、さっそく独占欲丸出し。
親友の好きな人なんて絶対好きにならないから大丈夫大丈夫!!」
手加減なしで私の背中をバシバシ叩いてくる梓。
梓は人見知りもしない明るくていい子
だからモテるしよく合コンに行くのに、なぜか彼氏が出来ない。
本人は作る気満々なのに
いざ告白されると、緊張しちゃって振ってしまうらしい...
可愛い悩みだよね、ほんと。
梓には幸せになってほしいから
早く運命の人見つかるといいなー、って。
さっきから頬を赤く染めて梓をチラチラ見ている男子共を横目に、梓と恋バナを続けた。