【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
なに、その捨てられた子犬のような目は。
ズキズキって良心が痛むじゃんか、流のバカ、イケメン。
「...じゃあ、流も一緒ならいいよ?」
って、愛想なくそっぽ向きながら言うけど。
本当は私も流との写真がほしいからなんて言えない...
「おー、いいねいいね、恋人っぽいじゃん。
なら、ムギ、こっち来いよ」
ポンポン!と、流が隣にあるイスを軽く叩く。
そのイスに素直に座って、流が持ってるスマホに顔を向ける。
流の大きな手が私の肩を抱き寄せるから
顔が近くて心臓がドキドキうるさくなって...もう、ときめきすぎて死んじゃいそうだよ。
「おー、いい感じに撮れてるなー」
「...私にも後で送ってね」
「なんだ...結局お前も俺との写真欲しいんじゃん。
素直に最初っから俺と撮りたかったって言えよなー」
「〜〜〜っ!!!!
もうやだ、一生撮らない、流のアホ」