【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
こんな雰囲気でよく気にせず食べられるよね...流ってば。
私だったら絶対無理。
ていうかこのカップルも
よくこんな静かでオシャレな場所で喧嘩出来るよね。
私だったら絶対怒るの我慢する。
でも...女の人
顔は見えなかったけどすっごく悲しそうだった。
どんなヒドイ振り方したんだろう...。
まだ店内に残ってる最低男の顔が気になって
イスに座ったまま体を後ろに向かせた。
すると
お水を一口だけ飲んで、喉仏を上下させた男に開いた口が塞がらない。
ーーー圭だ。
「うまあ!!......って、ムギ、どうした?」
「えっ、いや、なんでもない!!」
慌てて体を元に戻して流を見る。
わたし、多分いま、すっごくマヌケ面だと思う。
...なんで圭が?
もしかしてさっきの女の人って
私が圭に振られたとき、圭の隣にいた女...だよね?
なんって、ひどい偶然。
最悪すぎる...