【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー






笑って許せるほど大人じゃないけど。


流の帰りをリビングのソファに座りながら待った。



時計の針の音が、いつもより遅く鈍く聞こえるのはなんでだろう...?


嫌なことがあると時間が遅く感じるって本当だったんだね。



でも流愛用のこのソファが
ふわふわで座り心地も寝心地もいいから、なんだかずっとここに居たいなって、そう思わせてくれるんだ。





だから諦めずに流を待った。



何時間も...何時間でも。



だけど...




「...やっぱり馬鹿だ、あの男」




気づけば夜の9時


体育座りで1人寂しくソファの上で待ってる自分が馬鹿らしく感じるほど。




流は帰ってこない...




嘘でしょ...??


だって、昨日の夜出ていったんだよ?



遅くても昼には帰ってくるはずでしょ...?






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