【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
数分して出来たご飯をリビングへと。
こだわりすぎじゃない?ってくらいオシャレなテーブルとオシャレな食器に置いたのは少し焦げた食パン。
「ごめん流...なんかよく分かんないけど、料理失敗しちゃって...」
「珍しいな。
ムギが料理失敗するなんて」
我ながら驚いてます...はい。
「ところで、私達って...その...」
「おう?」
「つ、付き合ってるんだよね?!」
今日の深夜の出来事が、もしかして夢だったらって思うと
不安で不安でしょうがないから。
口に食パンをつっこんでる流に、恥ずかしがりながら聞いてみた、だってやっぱり夢だったら怖いんだもん。
「えっ、俺ら付き合ってるの?」
返ってきた言葉にガーンとショックを受ける。
けど
「ククッ...うそうそ、冗談だよムギ。
昨日ちゃんとお互い言い合っただろ?気持ち」
肩を震わせて笑う流。
恋人になって初日でからかってくる流は意地悪だ。
むぅ...と頬を膨らませて怒る私に、流は「かわええ」なんて。
頬を人差し指でつついてくるから、もうやだ胸きゅんした、すき。