【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「...男の人ってチョコレート好きじゃなくても、もらって嬉しいもんなんですかねぇ...?」
可愛くラッピングされてるチョコレートを手に取って、こんなこと店員さんに聞く私ってほんと暗いよね...。
ほら、いきなり何言い出すんだこの客って
眉間にシワを寄せて店員さん困ってるよ。
「あはは、ごめんなさい...なに言ってんだろう私ってば」
ほんと、何言ってんだろう。
こんなに買うか買わないか迷うくらいなら
やっぱり流に聞いとけばよかった...。
「...彼氏さんは甘い物食べられる方なんですか?」
「へ...?あ、まあ。
この前もチョコパフェ食べてたんで...」
「じゃあ全然大丈夫ですよ!!
食べられるものなら、もらって嬉しいと思います」
「そういうもんなんですかね...?
でもチョコレートってより、あんまりバレンタインに興味無さそうで...」
「いいんですよ別に!!
チョコレートに金出してるのこっちだって言ってやればいいんですよ!!!!」
「...」
本音出てますよ店員さん...
ていうかこのお金、流がお小遣いでくれたお金なんだけど...。
この人お客相手にたくましすぎる。
ちょっとだけ、かっこいいかも...。