【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
恋人に実は愛されてなかったなんて。
受け入れたくない話をこの人に聞かれてたなんて恥ずかしい。
家の中は広いのに、物は最低限のものだけ、まるでなにもない空っぽの家。
唯一ど真ん中に派手に置いてあるソファに腰を下ろして、神庭さんから渡されたお茶を一気に飲み干した。
「そういえば、お前名前は?」
言いながら、パーカーを脱いでスウェットに着替える神庭さんは完全にオフモード。
美形はなに着ても様になる、着替えてる途中見えた肌に少しだけドキッと胸が鳴る。
「さいじょ...紬、西条紬(さいじょう・つむぎ)です」
「へえー、歳は?」
「17...です。」
「ほーん、お前俺と同い年か」
「えっ、17なんですか!!??」
「おうよ、...つかなに驚いてんだ、どう見ても若いだろ?
俺はいくら年取ったって若くいるつもりだぜ?」
「いや...変な人すぎて1個上くらいだと予想してたんですが」
「ハハッ!!言うじゃねーかこの野郎」