【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー










私がトイレに入ってきた瞬間
いじめに使っていたその手をピタリと止めるギャル達。




そして何事も無かったかのように鏡に自分を映して化粧直し。




いじめられてたメガネっ子は私と目が合うと
顔を真っ青にしながらトイレの個室に逃げていった。




...別に助けようとか思ってないけど...。




面倒事に巻き込まれるの、私は嫌だしね?





「...っと、あったあった!」



わざと声を出して洗面台に置いてあるハンカチを手で取ってトイレから出た。






「人が来て焦ったねー」


「なんか萎えたね」


「続きは明日な、地味子」




トイレの方から聞こえてくる残酷な言葉に
きっとあの子は今頃震えてるのかな?




でも別に助けを求められたわけでもないし


それに、やっぱり知らない人の面倒事に巻き込まれるのはごめんだ。





教室に戻ると
何事もなかったかのように授業の準備をした。






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