【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
家に帰ると、ソファに座って放心状態。
間近で人が自殺しようとしてるとこ見ちゃったんだもん...
けっこう心のダメージがデカイ。
「ムギ、一緒に風呂入るか?」
私を心の傷を和らげようと冗談を言ってくる流。
私には流が居るけど...
優美にはなんでも打ち明けられる特別な存在がいなかったんだね...
そう思うと、またぎゅって胸が締め付けられるから
何も言わず流を抱きしめた。
「おっ、なにムギちゃん。
急に甘えて、そんなに俺のこと好き?」
「...うん...すき」
「えっ、なにそれもう1回」
「...」
隣にいてくれる流が好き。
でも、いつか離れていっちゃったらどうしようって...
急に不安になるのは
きっと今が最高に幸せだから。
「まじで一緒に風呂入る?」
「...はいらない」
「手は出さないぜ?
おもいっきり見るけど」
「...だから入らないってば!!」