【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
助けを求めてこない優美に安心してた。
もういじめは終わったんだって自己完結して...
でもそんな簡単に終わってくれるほどいじめは甘くないんだって改めて思い知らされた。
「優美...今から私、言ってくる!!」
「へっ!!?」
「優美をいじめてる奴らにガツンと言ってやるんだ!!」
これでも"元"暴走族の女だったんだからね...っ!
あっ、でも、今も暴走族の女だ!!
流が彼氏ってだけでなんって心強いんだ!
なんか勇気出まくりで立ち向かえるような気がしてきた。
「だめっ!やめて!!」
見た目からは想像出来ない、廊下で急に大声を出す優美。
急に掴まれた腕が痛くて痛くて...
それでも「痛いから離して」と言えなかったのは
私の腕を掴んでる優美の手が小刻みに震えていたから。
「...ゆうみ...」
「ダメだよ...紬を巻き込みたくないの...っ。
それに紬は私の命の恩人なんだよ?
紬までいじめられたら私...今度こそ立ち直れないよ...」
「...」