【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「...つむぎぃ...」
「ん?なに?」
「たすけ...」
「...」
「たすけ...て...おねがい...」
震えた声、でも私の耳にはしっかりと届いたよ。
「大丈夫...、私が絶対、助けてあげるから」
「うっ...ひぐぅ...ぐっ...」
泣くことは悪い事じゃない
むしろ泣いて始まる勇気がここにはあって。
だけど...
「ねぇ、なんであの子泣いてんの?」
「喧嘩じゃない...?」
ここが廊下だってこと...すっかり忘れてたよ...。
変に注目を浴びて恥ずかしい...
こんな時だけジロジロ好奇心の目で見てくる
この学校の生徒共が憎い...。
「優美、場所変えよっか」
「ゔん...」