【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「そういえば紬、最近放課後も土日も一緒に遊んでくれないけど、なんかあったのー?」
口に残ってるパンを牛乳で流し込んでごちそうさまする梓にそう聞かれて私もお茶で喉に潤いを与えた。
「何かあったなんってもんじゃないよ。
ありまくりだよ」
「へぇー!事件?」
「うーん、それに近いかも...実さは...」
夭嵐のことを軽く喋ろうとしたら
やっぱりどこまでも私のことを見張ってる圭に頭をガシリと掴まれて、お喋りな口を止められた。
「紬...お前ふざけんなよ」
「えへへ...」
ゆっくり後ろを振り向くと、すっごい顔して怒ってる圭。
怖い怖い
そんな目で私を見ないでよ!!
「今回は見逃してやるが、次誰かに言おうとしてみろ...流の女だからって許さねーからな?」
梓たちに聞こえないように耳元でぼそっと脅されて体が固まる。
ひぇ〜!やっぱり圭って怖い!!
鬼だ鬼!!
付き合ってた時はあんなにカッコよかったのに
今じゃ悪魔にしか見えないよ...恋って人を美化させるんだね、うん。