【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「あっ、間に合ってるんでいいです」
キッパリと断る梓。
本人は気づいてないけど、梓の口にはさっき食べてたチョコレートケーキのチョコが付いていて。
可愛いから後で教えてあげようと1人くすくす笑ってた私だけど
この後すぐに教えてあげなかったことに後悔する。
「君、口元にチョコレート付けて可愛いね?」
急に梓の口元に手を伸ばして、親指の腹で梓の唇を拭う不良1人が拭ってチョコレートの付いた親指をぺろりと舐めた。
いきなりの事で梓硬直。
わたしドン引き。
優美は付けていたメガネが勝手にパリーンと割れた。
「ちょっ...!なっ...最低!気持ち悪い!!
なにするんですかっ!!」
イライラしすぎて顔が赤くなる梓が大声で怒る。
「んー?拭いてあげただけじゃん。
なんでそんな怒るの?もしかして男慣れしてない?」
「はあ!?男慣れとかの問題じゃないでしょ!!
知らない人にこんな事されて怒らない方がおかしいでしょ!!」
「あはは君面白いね可愛いし。
どう?俺の彼女にならない?」