【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「無理矢理って...よくないと思います...。
紬と梓ちゃんを離してください...」
怖いくせに、1番こういう人達のこと苦手なくせに
不良に水をかけたのは優美。
床には少しの水滴が所々に。
持ってるコップに残ってた水はもうない。
「...俺、水も滴るいい男になった?」
「ぷっ、いい男になってんじゃん。
この子らも惚れたんじゃねー?」
ギャハハと下品に笑う男達。
全然反省してない...てかもうほんとうんざりだよ。
「あのねぇ...!」
今度こそ限界を超えた怒りをぶちまけようと口を開くけど。
ポンポンと後ろから肩を叩かれて
今度は誰よ!?と思いっきりぐるりと振り返ったら。
「お客様...他のお客様のご迷惑になりますので...
大声や喧嘩は外でやってください」
「あっ、はい、ごめんなさい...」
店員さんに怒られたのはなぜか私だけ。
普通この人達に怒るもんなんじゃないの!?って思ったけど。
確かに私達もうるさかったし
それに怖いもんね、不良って。
店員さんなら尚更関わりたくないよ、めんどくさい客には。