【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
バンッ!!と乱暴に閉められたドアの音が私の耳の中で嫌に響いて、顔が青ざめた。
...どうしよう、怒らせちゃった流のこと。
あんなに怒られるとは思ってなくて
謝ろうとすぐに流のいる寝室に行くと、ドアの前でウロウロ。
声をかけていいのか分からない。
でもきっと、このドアには鍵がかけられていて私は入れない。
...完全に怒らせてしまった。
泣きながらグスッと鼻をすする。
結局声をかけられないまま時間が経って、次の日。
朝、泣きすぎて腫れた目を擦りながらリビングへ。
そこに、いつも先に起きてコーヒーを飲んでる流の姿がなくて、一気に落ち込んだ。