【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「ほぉー...まさか助けにくるなんてな。
王子様の登場ですか」
わざとグッと私の顎を掴む男が流を挑発する。
流も流で挑発に乗って拳をグッと握りしめた次の瞬間
いつの間にか私達の前に立ってる流。
男も私もすぐに反応出来なくて。
風にも負けない速さで流がその男の顔に一発。
ーーーバキッ!!!!!!
「ぐっ...!!!!」
真っ直ぐと捉えた綺麗な拳が、一瞬で男を気絶させた。
ありえない...こんなにあっさりと人を倒すなんて。
「帰るぞ...ムギ」
低い声に見下され、差し出された手を反射的に掴んで立たされた。