【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー






泣きすぎて鼻水だって出て、色気なんてあったもんじゃない。


それでもフワッと優しく抱きしめてくれる流が優しすぎて心が痛いの。




「責められるわけ...ねーだろ...っ!!!」



急に感情的になる流に、ビクッと体が揺れる。




「元はと言えば俺らの問題なのに...。
それなのに、俺の女ってだけでお前を巻き込んじまって...」



「...」



「俺なら護れるって勝手に思ってた、けど。
無理だった...俺が甘すぎたんだよ」



「ちが...っ、それは私が勝手に行動したせいでっ」





流が持っていた飲みかけのコーヒの缶を怒り任せに片手で潰した。



まだ残っていたコーヒーが流の手を汚す。






「...ムギ、行くぞ」


「...えっ?どこに...」


「いいから、乗れ」


「...」







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