【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
流を睨みながらお父さんが家の中に入っていって
私もお母さんに肩を掴まれて無理矢理お家の中に入れられた。
...最悪だ
まさかこんな事になるなんて。
久しぶりに見る自分の部屋は、何も変わってない。
少しも荒らされてない、家具の位置だってそのままだった。
家に入ってすぐ、お父さんに
流とはしばらく会うなって言われたけど
そんなの家出少女の私が簡単に守るはずかない。
すぐに流に電話をかけた。
取ってくれるか分かんないけど
流と気まずいままなんて嫌だから。
四回コールがなった。
向こう側でプツリと音がした時
『...ムギ?』
愛しい人の声が聞こえてきて、胸が高鳴る。