【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
流と距離を置いて2ヶ月が経った。
時間って残酷だと思う。
私の気持ちなんか無視して、さっさと進んでいっちゃうんだもん...嫌いよ...。
いつになったら流と元に戻れるのか
それだけを期待しながら送る日々に味なんかなく。
「紬、晩ご飯なに食べたい?」
お財布とエコバッグを持って買い物に行く支度をするお母さん。
お母さんは私が家に戻ってきたあの日から
すっごく私に優しい。
今まで厳しかったくせに
手のひら返しみたいで気持ち悪い。
「おい、あんまり紬を甘やかすな」
新聞を広げながら言う父は、お母さんとは違って何も変わってない
...変わってないのも、それはそれでムカつく。