【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
流がいるから、生きていけるって。
流さえいれば、何もいらないって。
そんなの嘘じゃん。
ーーだって。
「ごめんな…さい…っ」
止まらないんだもん、涙が。
愛されてないから、この家には私が必要ないから厳しくしてるんだと。
勝手に思って生きてきたせいで。
父と母、……二人を振り回してばかりの私を、実はまだ好きでいてくれたことに、涙しか溢れないの。
嫌われても仕方ないことをしてきたのは、私も同じ。
嫌い嫌い言ってきた私とは違って、二人は絶対にその言葉を口にはしなかったというのに。
傷つけていたのはどっち?
私じゃん。
私が私を壊して生きてきた。