【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
自問したって何も変わらなかった。
変わったのは空の色だけ
私の心情を映すかのように...ただ黒く、真っ黒に染まっていく。
帰る場所なんて今の私にはどこにもない。
圭と住むと決めたあの瞬間から、家族とは縁を切ったも同然。
元々自分は両親にとって、いらない存在だったんだと思う。
だって私を圭から取り戻そうと少しでも思っていたのなら、学校に来て、無理矢理私を家に連れて帰ることだって出来たのに。
両親はそれをしなかった。
だけど、学費だけは、嫌味ったらしくしっかりと払われていた。
生活費や日用品などは、全部圭が用意してくれた。
不自由なく過ごせたのは、圭の実家がお金持ちだったから。
愛情とお金を不自由なく与えられた圭は
世間を馬鹿にするように、好き勝手やってた。
夜はネオン街をただただバイクで暴走
お酒だって死んじゃうじゃないかってくらい飲んでたし。
圭がやってきた事が正しいとは思ってない
それでもそんな彼に愛されてる自分が、ただただ好きだった。
ーーーなのに、
これから先、圭なしでどうやって生きていけばいいの?
ハマったら終わり、それが恋なら
もう終わってしまったのかもね、わたしの人生。