【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
暗い空き教室、ホコリ臭いこの場所で、私の心を弄ぶ圭の残酷な言葉が私の足をふらつかせ、倒れそうになる体を使われてないイスが受け止めてくれた。
「返事、1週間は待ってやる。
その間に出せよな、答え。じゃあな」
言いたい事だけ言って空き教室から出ていく圭。
ドアが閉まるまでずっと見つめていたその背中は、最後まで冷たかった。
...もう愛はないってことがイヤってくらい思い知らされた。
「りゅう...わたし...やっぱり無理だよ...圭のこと忘れるなんて...」
学校なんてやっぱり来るんじゃなかった。
圭の顔を見て喋ったら、あの時の気持ちが蘇って
でも甘酸っぱさより切なさの方が大きいのは...完全に圭の心に私がいないって分かったから。
吐きそうになった、お昼に食べたものも圭への想いも全部全部、気持ち悪いーーー。
その後どうやって帰ったかは自分でも覚えていないけど、玄関で泣き崩れる私を流が「おい!?」と慌てて駆け寄ってきたことだけは覚えてる。