【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
それから1週間が経った。
この1週間、ずっと家にこもって流を心配させていた。
でも圭が怖くて学校には行けない...
今日は圭に答えを出さないといけない日。
でも流に言えない。
「夜季に入って」なんて、命の恩人を好きな人に売れるわけがない。
どっちが大切かなんて頭では分かってる
もちろん圭なんかよりずっとずっと流の方が大切。
でも...圭に好かれたいって、一番淡いはずの恋心が私を汚くさせる。
「ムギ、体起こせ」
流がおかゆを持って寝室に入ってきた。
涙で濡れた枕から頭を離して上半身だけ起こした。
「...ひでえ顔だな。
こんないい男の前でくらい、もうちょっと可愛い顔しろよ」
「ほっといてよ...流に私の気持ちなんか分かんないよ...」
「なんも教えてくれねーくせに、文句だけ一丁前に言ってんじゃねーよバカムギ」
「...うるさいバカ流」