【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー





流がベッドに腰を下ろして、スプーンで掬ったおかゆを私の口元に差し出してくる。




「...へっ?」


「”へっ?”じゃねー、食えよ」


「いや、自分で食べられるよ...?」


「はあ?この俺様の”あーん”を断るとは、てめぇ自分のことどんだけいい女って思ってんだよ」




いや...別に自分のこといい女なんて思ってないけど。



だってこれじゃあ病気の彼女を看病する彼氏みたいじゃん...恥ずかしいよ。




「ほら食え、食って元気出せ」


「だから自分で食べられるってばー!!」




グイグイと、無理矢理私の口におかゆを突っ込んできた流のせいで、おかゆが口元を汚した。



「...」


「もう流のせいで汚れたじゃんバカあ!!!!!!」



「...」


「りゅう...?」




なぜか私の口元だけをジィーっと見てる流。


サイドテーブルに置いてあるティッシュで口を拭こうとしたら、流に手を掴まれた。




「ムギ...お前エロいな...」


「...はい!!??」


「口からボタボタこぼれ落ちるおかゆとか...てめぇ狙ってやってんのか!!??ああん!?」






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