【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「よーし!!流のおかげで元気出たよ!!
ありがとう流!!」
「おかゆごときで元気になるなら、最初っから食べさせとけばよかったな。心配して損したぜ」
ガシガシと頭を掻いて流は不器用に照れ隠しをしながら背中を見せて寝室から出ていく。
私もキッチンに向かって
流のために久しぶりに料理を作る。
1週間作ってなかっただけで腕が鈍ったのかも
包丁でスパッ!!と指を切ってしまった、痛い。
「おいムギお茶...って、...なんだその指。
血ダラッダラじゃねーか」
「うん...切っちゃった」
「指、見せてみろ」
リビングでまだかまだかと夜ご飯を楽しみにしてる流が
相当お腹を空かせたのか、キッチンに様子を見にやってきた。
私の手を掴んでその手を目の前に持っていく流は、次の瞬間
パクリ、と。
血が出てる私の指を口に含むから、もう大変。
私の顔が一瞬で赤く染まった。