【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
ここでまた圭に利用されたら終わりだ。
いい加減気づいたんだよ、わたし
圭に本当は思われていなかったことも
私の圭への想いも本当は最初から意味が無かったってことも
ハッキリと思い知らされたんだよ。
一か八か、ポケットからスマホを取って圭の目の前で流に電話をかける。
圭は私が流に電話を掛けていると気づいてるはずなのに、不自然にそれを止める様子はない。
手汗と震えが止まらないなか、2回目のコールで流が電話をとった。
『ーーーおいムギ、お前コンビニから帰ってくるの遅くねーか?』
「流!!もし夜季の誰かに何か言われても絶対従っちゃダメだからね!!??」
『...あ?なに言ってんのお前』
「とにかく何言われても来ちゃダメだからっ!!」
『いや...つかもう来てるし』
「...はい?」