【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
察するということは悪いことじゃない、けど。
その察した物事があまりにも残酷すぎて
正座しながらおでこをコンクリートで出来た床に叩きつけた。
「おいムギ!なにしてんだバカ顔上げろ!!」
ーーーうるさい
人のこと騙してたくせに、駆け寄ってきてぶつけたおでこを優しく撫でる流なんか大っ嫌い。
「...流は夜季の...総長なの?」
確かめたい真実
本人を目の前にして、涙目で聞いた。
その質問は残酷にも、罪悪感を知らない流の口角を上げた。
「ーーーああ。俺が夜季の総長だ」
間を置く事さえしない流にハッキリと告げられ肩を落とす。
ねえ、それって、なにを意味してるか分かってる...?
流は、圭に振られた私を見て隣で嘲笑ってたってことでしょ...?可哀想な奴だって。
圭のことを忘れられない間
私の味方は流しか、流だけしかいなかったのに。
そんな流に裏切られるって...心臓が痛くて痛くてしょうがないよ。