【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
一気に説明してくる流に、普段まったく使ってない脳みそちゃんが悲鳴をあげる。
...言ってる事の意味が分からない。
たくさんあるはずの言いたい事が上手く言葉に出来なくて
ただただ戸惑っていると、流の後ろにいる圭にギロりと睨まれた。
ビクッと体が反応する。
なぜかは知らないけど圭は今すっごく不機嫌だ。
「でも夜季の総長は圭のはずだよ?
わたし、圭と付き合ってる時、夜季の姫やってたんだよ...?
その時流なんて知らないし見たこともなかったよ?」
「まあ...そりゃあ俺が自由人だからな。
俺は大きな喧嘩の時しか顔ださねーし」
「...」
「俺が夜季の総長だって知ってる奴、副総長の圭と幹部ぐれーだろ。
なあ、お前ら?」
くるりと振り返って夜季の下っ端全員に問いかける流。
ザワザワと夜季の倉庫が戸惑いと混乱で包まれる。