【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「流...っ!!大丈夫!!?」
すぐに駆け寄って、流の胸に耳を当てて心臓の音を確認する。
トックン...トックン...って。
よかった...生きてる。
「病院...病院に電話しなきゃ」
出血の量は大したことはないんだろうけど、病院に行ったほうが...。
自分のスマホは流に取られて、どこにあるか分からないから
流のスマホを借りて電話しようとしたけど。
流のポケットに伸ばした手をガシッと掴まれて、体がビクッと動いた。
「病院は...やめろ...。
色々とめんどくせーことになる」
「りゅう...っ!!!!
よかった生きてる!!!!」
「...ったりめーだろ。
こんなことで死ぬかって。
んなことより、リビングの棚にある救急箱取ってきてくんねーか?...そこに包帯入ってるから」
「うん、わかった!!
すぐ持ってくるから死なないでね!!」
「...だからこんなことで死なねーって...」