【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー






次の日


リビングのソファーでヨダレを垂らしながら目を覚ます。


...あれ、私いつの間にか眠ってたみたい。



普段フワフワしてるソファでも、やっぱりベッドで寝ないと体のあっちこっちが痛い。



むくりと起き上がって寝室へ足を動かす。



「りゅ...おはよ...って、なにしてんの!!??」



ノックもせずにドアを開いたら、着替えてどこかへ出かけるき満々の流。



「おっ、ムギはよー、昨日はありがとな」


「"はよー"って...!!
まだ眠ってなきゃダメじゃん!!流のバカぁ!!」




この男、ほんっと目が離せない。


本当は病院に行かないといけないほどの傷なのに
人の心配事増やさないでほしい。



流の体をグイグイと押して、無理矢理ベッドに押し倒した。




「ムギ、弱ってる俺を押し倒すとかエッロ。
何する気だ?」


「なにもしないよ...ていうかダメだよ安静にしてなきゃ、昨日アレほど痛がってたくせに」



「そりゃあこの流様でも、さすがにナイフで腹刺されたら痛いつーの」



「ナイフで刺された...!!??誰に!!??」



「あー?山崎だよ山崎。
あいつすげぇ顔して俺の腹刺してきたの。
油断してた俺もバカだけど、本当に刺すアイツはもっとバカだ」




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