【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー







「やっ...やだよそんなの、恥ずかしいもん」



「ムギ、恥じらう姿も可愛いが、俺の言うこと聞けよ。
...じゃなきゃ外出るぞ」



「わっ、わかったよ!
描けばいいんでしょ描けば!!」




流に脅され、結局ハートマークを描くことに。



しかも名前付きとか...なんでこんな恥ずかしいこと、私にさせるんだ流のバカッ。



名前の横にハートマークが描かれてるオムライス。


うう...脅されて描いたとはいえ恥ずかしい...



「なんかムギ...やけにハートマークだけ気合い入ってねーか?描くの上手すぎだろ」



「たっ、たまたまだよ...」



「本当か?...お前、実は俺のこと好きだったりして」


「...っ!?」


「ふっ...ありえねえよな。
冗談だ」



鼻で笑ってくる流に
気持ち、バレたかと思って心臓が爆発するかと思った。




「うめえ」と連呼しながら、バクバクオムライスを食べる流を見て、キュンときてしまう私は、もうなんか色々と手遅れだと思う。





「美味かった、ごちそうさん」



言いながらパンッ!!と手を叩く流。



口元にケチャップが付いてたけど
可愛いからお皿洗いが終わるまで教えてあげなかった。



私って...けっこう意地悪かも?






< 90 / 390 >

この作品をシェア

pagetop