【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「やっ...やだよそんなの、恥ずかしいもん」
「ムギ、恥じらう姿も可愛いが、俺の言うこと聞けよ。
...じゃなきゃ外出るぞ」
「わっ、わかったよ!
描けばいいんでしょ描けば!!」
流に脅され、結局ハートマークを描くことに。
しかも名前付きとか...なんでこんな恥ずかしいこと、私にさせるんだ流のバカッ。
名前の横にハートマークが描かれてるオムライス。
うう...脅されて描いたとはいえ恥ずかしい...
「なんかムギ...やけにハートマークだけ気合い入ってねーか?描くの上手すぎだろ」
「たっ、たまたまだよ...」
「本当か?...お前、実は俺のこと好きだったりして」
「...っ!?」
「ふっ...ありえねえよな。
冗談だ」
鼻で笑ってくる流に
気持ち、バレたかと思って心臓が爆発するかと思った。
「うめえ」と連呼しながら、バクバクオムライスを食べる流を見て、キュンときてしまう私は、もうなんか色々と手遅れだと思う。
「美味かった、ごちそうさん」
言いながらパンッ!!と手を叩く流。
口元にケチャップが付いてたけど
可愛いからお皿洗いが終わるまで教えてあげなかった。
私って...けっこう意地悪かも?